
『受験生以外に向けた本』
形式。
それぞれの科目について、手書き風の問題と解答、
それに赤い→などでひっぱって書き込みがあるページ。
版が小さいのでかばんにいれやすい。さすがに売る工夫はすばらしい。
中身。
正直いって、これをまともに読む受験生はいないだろうと思う。
こまぎれで、これをどうやって使うのか。
後付けの理屈を、それらしく書いてあるが、
勉強する側のことを考えていない。
見た目を”はなやか”に見せる工夫がされている。
☆ たとえば、青チャの使い方とノートの取り方が書いてあるが、
すこし数学を勉強するとわかることだが、青チャの例題の解き方には
問題があるものもある。疑問を抱くのが当然というレベルのものもある。
より直截的にいえば、間違いがある。そういう疑問を解消するノートの取り方
になっていない。
つまり、何でも”受け入れるだけの”書きなぐりノートを追求している。だから、
ほんとの勉強には、効果がないだろうと推測できる。
そのうえ、この本は、本文と図とがマッチしていないから、図だけみて、
おわりになりやすい。わたしも途中からは、本文は読んでいない。
本文は、蛍雪時代の連載に酷似している。使いまわししているのであろうか。
じゃあ誰が買うか。高校中学の学齢期の息子娘をもつ親、おそらく父親だろう。
ターゲットは、受験生の周りの利害関係者。高校教師もか。
非常に興味深いビジネスを展開されている著者の、多作のなかの一冊。
それにしても、理3に合格したことをここまで利用するのも珍しい。
ふつうであれば、より高度の勉強を積んで、その成果を出していくはず。
だが、勉強のレベルは高卒程度でとまっているということを示しているのだろう。
逆説的だが、なぜ東大の医学部卒からノーベル賞が出ないかを考えさせる著作。
既存のデータ処理がすべてであると主張していると思うが、
これは、著者に独創性がないということの裏返しでもある。
実際に効果のあがらないノートの書き方を出版するということの意味を考えるべきで、
これはまことに、日本型受験の極値を示す一冊。