
『入学試験制度の裏側:みんな悩んでこうなった?』
戦後史とあるが、内容のほとんどはこの10年の変遷についてであり、特に最近の入学試験の方針
についての国(国大協)と国立大学のせめぎ合いが興味深い。国が東京大学を通して大き
な方針を貫こうとするのに対し、京都大学が独自路線を掲げて反抗する構図というのが現在の
入試の混乱の元であることがよくわかる。かつての二期校制度の復活を目指す動きやAO入試の
今後について示唆に富む内容が豊富である。
いずれにしても受験人口の激減と全入可能な時代における大学のおかれた立場は大変であり、教養
部の弱体化に加え多彩な入試メニューをそろえなければならない大学の疲弊がよくわかる。日本は
医療費とともに教育費にも財源をつぎ込まなければならないのではないかと一層思うのだ。
一方的に減らすばかりではなく・・。