
『大学入試を素材にした娯楽本』
全体は大きく3つに分かれている。
第1章は、大学入試で実際に出題された、おもわず笑ってしまうような無理のある出題を取り上げて、それにつっこむ形式だ。
本書の核にあたる部分で、大学入試を経験した人にはかなりウケるはず。
おススメである。
第2章は「入試事情」を取り上げていて、大学のPRやAO入試などについて切り込んでいる。
大学側はまじめにやっていることでも、受験に直接関係のない外野の人から見れば面白おかしい部分があるようである。
入試の出題ミスについてもここで話題にあがっている。
ここも第1章同様におススメである。
第3章は著者が実際にセンター試験の問題を解いてみるというもので、始めはおまけのようなものかと思っていた。
だが、210ページあたりだっただろうか、この本を通しての著者の言いたいコトが率直に語られている。
いわば、著者の入試問題観が集約されている部分である。
ありがたいことが書いてあるわけではないものの、大事なことだと思うので、この本を手に取った方はぜひ読んでみてほしい。
私自身、たまに受験オタクとでも言えるような浪人生や高校生に会うことがある。
彼らに共通しているのは、「この大学の入試問題が求めるものは…」といった具合に、大仰な語り口で入試問題を講評し始めることである。
大学入試にはまって、それを神格化してしまっているのではないかという感想を持つ。
こういう人たちに一番読んでほしい本である。
特に後半部分は、彼らに新たな視野を開かせる可能性を持っていると感じている。